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正倉院宝物復元撥鏤展@花影抄

「根津の根付屋」花影抄での展示ではありますが、今回、根付は出展されていません。作者の村松親月(むらまつ・しんげつ)さんが根付作家ということでカテゴリに「根付」も入れておきました。まずはおことわり。

さて、タイトルの「撥鏤」は「ばちる」と読みます。
 1.象牙を染料で染色する
 2.染め上がった象牙の表面を削って図柄を彫る
 3.彫られた部分は、下の染まっていない象牙色が現れる
という、文字で書くと至って単純な技法ですが…

実際の作品を見ると、染料の色/象牙色だけではなく、その境に微妙なグラデーションまでが現れています! 削り具合を加減することでこの「ぼかし」が実現されるのですが、素材の象牙がきちんと染まっていなかったり、逆に中まで染まりすぎていてはうまくいきません。さらにそれ以前に、象牙はどうすれば染まるのか? 何で染めれば正倉院の撥鏤作品のような色が出るのか? という探求にも長い長い年月がかかっているそうです。

奈良国立博物館で現在、開催中の第五十八回正倉院展には「紅牙撥鏤尺」が出陳され、ポスターの絵柄にもなっていますが、一般公開前日の招待日でも既にかなりの混雑だったとのこと。花影抄では見事な復元撥鏤の作品が間近で、ゆっくりと見られます! また制作過程についても詳細かつわかりやすい説明展示がされており、とても充実した内容になっています。本日はお休みで、11月5日(日)までの展示ですので、残る期間はあと6日間。ぜひ、足を運んでみることをおすすめします!

ギャラリー花影抄