
失われた時を求めて フランスコミック版 第2巻 花咲く乙女たちのかげに1 海辺への旅
- 作者: ステファヌウエ,マルセルプルースト,中条省平
- 出版社/メーカー: 白夜書房
- 発売日: 2008/05/23
- メディア: ハードカバー
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- 主人公(マルセル)にやけになれなれしく話しかけているこのヒゲのおっさんは誰?
と思ったら、なんと(元)学友のブロックでした。マルセルも少年時代の面影が残っているとはいえ、既にいきなり青年。あれ??
- 第1篇「スワン家のほうへ」
- コンブレー…コミック版第1巻収録
- スワンの恋…(未収録)
- 土地の名−名…(未)
- 第2篇「花咲く乙女たちのかげに」
- スワン夫人をめぐって…(未)
- 土地の名−土地…コミック版第2巻に一部収録
実は原作とコミックの関係が上記のようになっており、少年時代の主人公のジルベルトとの恋物語、ジルベルトの父・スワンの恋のいきさつ…等々が飛ばされている*1のですね。道理でタイムギャップが…。
この巻では13〜14頁、バルベックのグランド・ホテルに保養に来た主人公と祖母がホテル側のミスで田舎貴族・ステルマリア父娘の席を割り当てられ、食事途中に席の移動を要求される。その直後に主人公の祖母が外気を入れるためこっそり窓を開け、吹き込んできた風のために食堂中が大混乱に…という展開が印象的。20〜21頁のホテル全景もそうですが、ホテルの天井の高さ・空間の広がりが意識され、自分の描いていたイメージの貧弱さを思い知らされたコミック版体験でした。A4見開きに負けてる脳内空間って…(ーー;)
失われた時を求めて〈2 第2篇〉花咲く乙女たちのかげに 1 (ちくま文庫)←原作はこちら
*1:フランスでは「スワンの恋」(前半)がコミック版第4巻で既刊、第5巻(「スワンの恋」後半を収録)は2008年刊行予定とのこと。