【スポンサーリンク】

MET2016-2017シーズン第1弾「トリスタンとイゾルデ」新演出〜第3幕は目を閉じて音楽だけ聴くことを推奨!

本日最終日。駆け込みで観てきました。演奏時間(解説、カーテンコールも含む)は第1幕85分、第2幕72分、第3幕84分です。チケットは、他の演目が一律3600円に対し「トリスタンとイゾルデ」だけ5100円! まあ半日強スクリーンを独占することを考えたら仕方ない料金設定なのか…お財布に優しくないワーグナー。時すでに遅しですが、もし3枚綴り特別鑑賞券を9300円(1作品あたり3100円)で買っていたら今回は「トリスタン」でも使えたので随分とお得だった…情弱に優しくないワーグナー

それはさておき、今回の演出では有名な「愛の死」の最終幕が非常に残念なことになってしまいました(ぱる子の個人的な感想です)。まあワーグナーは台本が非常に厨二な関係もあり今どき正攻法で演出されることのほうが少ないとは思います。昨年、英国ロイヤルオペラのライブビューイングで観た「さまよえるオランダ人」も最後にゼンタが海に投身しないという驚きの結末になっていましたし…。でもそんなのは一瞬驚くだけだし、特に音楽の邪魔にもならないので笑って済ませられます。先祖伝来の杯がビーカーであってもそれはそれで全然OK!

なので「トリスタン」でも各幕の最初に入るレーダー? トリスタンの少年時代? XM湧いてる? みたいな謎映像は許容範囲です。メランコリア [DVD]では地球に大惑星衝突のBGMとして使われていた位ですから。でも第3幕は…幕間でわざわざソロ奏者の人にインタビューまでして紹介した折角のイングリッシュホルンパートも、瀕死のトリスタンが寝ている病院ベッドに謎の子供が上ってきてうろうろし、顔の近くでライターに点火してみたりするので全然耳に入ってきません! トリスタンの家臣クルヴェナールとメロートの戦闘は暗闇のなかで白い灯火(船灯のつもりか)が右往左往するだけで、誰と誰がどんな状態で戦っているか一切わからない。マルケ王が登場して「皆死んだ!」と歌うけど舞台上に誰も倒れてないし「不実にして忠実な友よ」(←うろ覚え)のくだりも空のベッドに向かって歌う羽目になってるんですよね…マルケ王役のルネ・パーペもすごくやりにくそうに見えました。単に意図のよく分からない謎演出…を超え、舞台上の挙動不審が気になって、気が散って、音楽に集中できないこの幕はかなり苦痛! 2幕のマルケ王では思いがけず全ぱる子が泣いただけに本当に惜しい。特に最終幕でのこの演出に捧げたい二文字は 誰得 これに尽きます。

これで終わるのは何か感じ悪いので、2016-2017シーズンの気になる作品リストで締めます。

METライブビューイング:オペラ | 松竹